造園科の卒業研究「作庭実習」に挑む ⑨岩木山大好き編

庭師の訓練

続いての紹介ですが、満を持しての副題はこれになります。
題して「岩木山大好き編」。
津軽人の岩木山好きはハンパありません。

岩木山については

『ウィキペディア(Wikipedia)』抜粋
津軽富士とも呼ばれており、太宰治は
その山容を「十二単を拡げたようで、
透き通るくらいに嬋娟たる美女」と喩えている。
富士山と同様に、古くから山岳信仰の
対象とされ・・・・・

のように、褒めたたえる言葉はあちこちで見かけます。
そして弘前、五所川原、鰺ヶ沢から見える岩木山はそれぞれ表情が異なるのですが
皆さん自分のところの岩木山が一番素晴らしいと言い張り、頑として譲りません。
秋田市民で大平山を熱く語っている人など見たことがありませんので
正直羨ましくなってきます。

確かに岩木山は素晴らしいです。
弘前に来た最初のころ、車で市内を走っていて視界が開けたところに出た瞬間、
ドーーンと現れる岩木山の絶景に言葉を失うほど感動したものです。

そんな岩木山好きの面々ですので、庭作りにおいて岩木山を表現したくなるのは
自然の流れということになります。
3作品ほど紹介します。


最初はFさんの庭。

【テーマ】岩木川河川敷

バックの竹垣が岩木山を模した創作竹垣となってます。
私が施工担当しましたが、竹垣の先端が尖っているため上から叩いて打ち付けることができず
意外と苦労しました。
植栽の土留めとして手前に三角に埋め込んだ敷石も岩木山風ですが、こちらは八甲田連峰を表現しているそうです。

  
  

続いて、Sさんの庭。

【テーマ】わの庭 岩木山

わの庭とは津軽弁で「私の庭」ということです。
私の庭は、すなわち岩木山ということですね。

非常に丁寧に描かれた透視図です。
まるで岩木山を信仰する宗教施設のようです。
  

我々もSさんの岩木山への思いに答えるべく、図面どおり正確に庭を仕上げました。
青石と鉄平石の乱貼りで造った豪華でシンメトリックなテラスは、
フランスの幾何学式庭園を彷彿とさせます。

  

まず、手前の石組みが岩木山です。
そして、奥の竹垣も岩木山を表現してます。

  
  

最後はSさんの庭。

こちらも岩木山のダブル。
このような岩木山を模したテラスは、弘前市内の庭に絶対ありそうです。

シャッターを開けて正面から岩木山を望む。
この絵もなかなかいいです。

以上、「岩木山大好き編」でした。




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