造園科の卒業研究「作庭実習」に挑む ⑩冬支度編

庭師の訓練

辛かった弘前の極寒の冬もやっと終わりを告げようとしてます。
ここ数日の天気はまさに「春光万里」ともいえる様で、
暖かい春の陽光があまねく弘前城下の大地を照らしているかのようです。

そんな状況下での、あえての【テーマ】冬支度  
がTさんより提示されました。

決して季節感を勘違いしているのではありません。
今年実践した雪囲いを、作庭実習の場でおさらいしたいという思いが込められてます。
最後の作庭実習にふさわしい、いいテーマだと思います。

日本を代表する庭の冬支度といえば、金沢兼六園の雪吊り。
その様は雪害から樹木を守るため以上に、冬の景観をより高める為の雪化粧とも言うべきものです。
雪の時期にさらに庭園が魅力UPするのです。
そして1本の松に想像を超える本数の縄を使用します。
園内随一「唐崎松」の場合
5本の柱が建てられ総数約800本の縄が使用されるとか。

以上、豆知識でした。
1本の松に対し800本の縄で枝を吊る。
凄いとしか言いようがないです。

というわけで、こちらも松の雪吊りがはじまりました。
兼六園並みと行きたいところですが、総合的に判断し今回は14本の縄で吊るようです。
竹を延長したり支柱につなげる場合、「からみ止め」という結び方で行います。
仕上がりが美しく解けにくいです。
  

完成しました。
松の雪吊りは、吊るほどの枝がないので見た目重視で仕上げて頂きました。
  


他の樹木も全て異なる方法で雪囲いをしてみました。
弘前市内でも造園会社によって微妙に違いがあります。
左側のビャクシンの雪囲いはK造園オリジナルの手法ですが
豪雪でもこの方法で全く問題ないようです。

作庭実習の紹介はこれで終了です。皆さんお疲れさまでした。

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