2011年3月、造園業界初となった第1回全国造園技能競技大会が開催されました。
全国造園技能競技大会とは、4年に1度開催され各県からの代表3人が己の技術・センスをぶつけ合う、まさに庭師のオリンピックです。
1回大会の参加数は全国で20。東北からの参加は青森県1チームのみで「チーム青い森」が出場し
チームリーダーは駒井造園の駒井社長がつとめました。
チーム青い森の庭は、「『ふるさとの風』遠き山辺に」をテーマにモミジ・ツバキ・竹垣・自然石などを使った旧尾上地区伝統の庭です。
そして今回、駒井社長ご指導のもと造園科の生徒が当時の庭を再現することとなったわけです。
当時の平面図とイメージ図です。
実習場の樹木では全く足りません、果たしてなんとかなるのか?
作庭前の様子。バックホウが静かに出番を待ってます。
人力では運べない石を使用するので重機は必須です。
大きな石は大体の場所までバックホウで運び、その後に三又(さんまた)という道具を使います。
頂部にチェーンブロックや滑車などを吊り下げ、石を引き上げ位置を調整していきます。
主要な石組みが終わった状態。滝のように水が流れ落ちる様を石のみで表現しています。
奥入瀬渓流のたたずまいも感じます。
石ひとつの調整はけっこう大変、ここまで相当な時間を要してます。
石組みがほぼ完了した状態。この後、植栽と竹垣を作成します。
延段が見えてます。先日、延段について書きました。
上の延段は玉石(自然石)のみを使用し、より強く崩しを表現したもので「草」の延段ということになります。
2日かかってなんとか完成。庭の全体像です。
樹木に制限がある中で、それなりに「チーム青い森」の庭を再現できたと思います。
画像では伝わりにくいですが、右奥の石組みはなかなかの迫力です。
自由な発想で作る創作竹垣が随所に見えます。
左奥は、やはり岩木山でしょうか。
駒井社長、ありがとうございました。
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