通常、苗や種を植える前には「土を耕す」ことが当たり前のように行われます。
それによって土壌に酸素が送られ、微生物の働きが活性化するために団粒化し、
透水性と保水性が良くなるからです。
しかし耕すことができない芝生においては、代わりにエアレーションによる
更新作業を行うことで、芝の根に空気(酸素)を送って芝の土壌環境を整える必要があります。
ゴルフ場にとって非常に大切な、春のグリーン更新作業が4月上旬から始まってます。
更新は、おおまかには
①エアレーションによるコア抜き
②コアの回収
③目砂散布作業
の手順で進められます。
①のエアレーションで使用する機械。
イセキのトラクターの後ろに特殊な機械が付けられてます。
バーチドレンという、エアレーションを効率的にこなす芝生更新機。
タインと呼ばれる、細い管のようなものが装填されており
これで穴を開けていくわけです。
エアレーション後のグリーンは、このように全体が掘りこされた土で覆われているかのように見えます。
レーキで寄せた状態を拡大した画像。
今回のエアレーションは芝生の床土を中空のタインで抜き取る方法を採用してます。
よって結果は画像のように、棒状の中の土(コアと言います)が大量に抜き取られます。
エアレーションの方法には、他に、ムク(棒状)のタインを使用してコアを抜かずに穴だけをあける方法もあるようです。
②のコアの回収で使用するスイーパー(乗用の掃除機)。
ただし、使用に当たってはコアの乾燥等・気候条件に左右されるため
フル活用とはいかず、人力で回収作業が必要になってます。
人力でのコア回収は人手が必要なので、
シルバー人材センターにも応援を頼んで、頑張ってもらってます。
回収したコアは、グリーン1面で2tトラック約3台分にもなります。
そしてコア回収後に、③目砂散布作業と続きます。
当ゴルフ場のグリーンは
メイングリーン:18面
サブグリーン:8面
練習グリーン:2面
の計28面。
サブグリーンのない10ホールは、顧客がプレーしない時間帯を狙っての作業となります。
気候条件にも左右されるので、開始タイミングが難しい作業です。
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