本日は少し遠出して、久しぶりに稲庭うどんの古里、旧稲川町(現:湯沢市)に行ってきました。
秋田市から車で約1時間40分、佐藤養助総本店に到着。
ここは稲庭うどんを食べることができるほか、製造工場の見学や実際に手作り体験することもできます。
秋田県の観光ルートになっているようで、今日も大型観光バスが駐車されていました。
ただ、本日の目的地はここではなく
道路を挟んで向かいの・・・・
こちら、「正心庵(しょうしんあん)」になります。
佐藤養助の別館で、天ぷらと茹でたてうどんをコンセプトにしたお店です。
店内は日本庭園を見渡せる落ち着いた空間との評判を聞き、今回訪問させて頂きました。
予約時間の10分前ですが、入ってみます。
アプローチは御影石の古材で造られてます。
コの字型に迂回させることで、ゆっくりと庭を眺めてから店内に入ってほしいとの思いが伝わります。
天然コケ、雑木林の風情に心洗われます。
庭の設計施工は秋田市のむつみ造園。
作庭に当たっては、
美しい稲庭麺の艶からインスピレーションを受けて
「この美しい流れが永遠に続くようにという祈り」を庭に表現したとのことです。
おそらく、どこかに永遠の流れが表現されているのでしょう。
入り口に向かって左側に石材が見えます。
手水鉢でしょうか?
石材でできた薬研(やげん)です。
薬研は、漢方薬の薬種を細かく砕いたり粉末にする道具です。
作庭者が京都の石材店から仕入れたもので、
この薬研を介して清められた水が、永遠に続く流れを想起させるように造られたようです。
その根元には水琴窟が仕込まれているとのことでしたが、残念ながら当日は筧の水は流れてませんでした。
いつか、鈴なりの音色を聴いてみたいです。
5分前に入りましたが、人気店で予約は1時間制のため未だ入れません。
待合ルームで少しばかり待ちます。
それでは庭を横目に入ります。
店内はカウンター8席のみ。
この店舗でのみ、八代目佐藤養助が直々に手綯いした究極のうどんが提供されます。
例によって料理の詳細は割愛しますが、大変満足させて頂きました。
カウンター側から主庭を見る。
実際に水の流れを作ることも検討したようですが、
よりシンボリックに枯山水とし、石組みと苔で流れを表現することにしたそうです。
日本庭園と究極の稲庭うどんを愉しめる「正心庵」。
いいお店でした。
特別感があるランチを頂きたい時などに、おすすめします。
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